僅か67億円の作戦で9,400億円の予算獲得

 2011年3月11日に起きた東日本大震災は記憶に新しいことと思いますが、その被災者を助けるために米軍による「トモダチ作戦」が実施されました。「トモダチ作戦」は、表向きは外務大臣の要請を受けて開始されたことになっていますが、実際には米軍が主導権を握ってプランが作られました。米軍にとって有事を想定した作戦であり、核戦争、核テロを想定した演習であり、軍事戦略としての災害救援です。その予算は僅か8000万ドル(約67億円)でした。それまで米軍に対する思いやり予算の延長は当時の与党、民主党内でも反対意見が多く、与党も外務省も年度内通過を諦めていました。ところが「トモダチ作戦」でムードが変わって、年度末の3月31日には民主、自民などの賛成多数で「思いやり予算の特別協定」が可決されました。有効期限は従来の3年から5年に延長され、その後5年間、日本は米軍に年間約1,880億円を支払い続けることを決めたのです。民主主義という原則がない軍隊に人道支援、災害救援を任せてはなりません。この作戦が2プラス2(2カ国の外交担当閣僚と防衛担当閣僚が安保政策や防衛政策について話し合う枠組み)につながり、馬毛島の軍事施設化につながっています。


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(「馬毛島の違法工事差止め訴訟原告緊急募集」を含む)

馬毛島の自然を守る会・屋久島