ラブラドール・リトリーバー

 ラブラドール・リトリーバーは、カナダのラブラドール半島の東側に浮かぶニューファンドランド島を原産とします。元々は冷たい海の中で網を牽引したり魚を回収する(retrieve)作業犬として漁師が使役していました。その後イギリスに持ち込まれ、猟師が仕留めた水鳥を泳いで回収してくる作業犬として使役するようになりました。そのため基本的に泳ぐことが大好きです。ただし都会では綺麗な水辺が少ないので、汚れた水に入らないように注意しなければなりません。ガイドドッグ(ショードッグ)系とFT系(フィールド・トライアル系、フィールド系)がいて、一般にガイドドッグ系は骨太で脚が短く落ち着いた感じの犬が多いのに対し、FT系は細身の筋肉質で耐久力があり、作業意欲の高い犬が多いです。ガイドドッグ系は盲導犬、聴導犬などに向いていて、FT系は救助犬、警察犬、ガンドッグアジリティーなどに向いています。ただしその中でも個体差はあり、ガイドドッグ系で救助犬になった犬もいますし、FT系で介助犬になった犬もいます。ガイドドッグ系、FT系、その混血の3系統に分ける見方もあります。当犬舎では救助犬に向いているアクティブなFT系の優秀な血統を選んで繁殖しています。

 ラブラドール・リトリーバーは標準体重牡30〜36kg、牝25〜32kg、標準体高牡56〜62cm、牝54〜60cm(FT系は一回り小柄)の大型犬で、毛色はブラック、チョコレート、イエローの3通りに分けられています。被毛はダブルコートで暑さ寒さともに強く比較的丈夫な犬種ですが、食い意地が張っているのでうっかりしていると小石やボールを飲み込んでしまうことがあります。場合によっては鋏などを飲み込んで切開手術が必要になることもありますので、十分注意しなければなりません。犬の周りに口に入るものを置かないこと、おもちゃは口に入りきらない大きなものを使うこと、拾い食いをしないように訓練すること等で事故を未然に防ぐことができます。鶏等の骨も内臓に刺さる危険性があるので与えないようにしましょう。食い意地が張っていることはしつけ(訓練)をしていく上では利点でもあります。号令と動作が結び付いたら餌を与え、同時に「よしよし」等の褒め言葉を発します。号令を完全に把握したらその動作をしても褒め言葉だけにすることを増やし、餌は時々与えるようにしていきます。遊び好きな犬なので、餌の代りにボールなどのおもちゃを使って訓練することも可能です。特にFT系の犬は活発なので、ガンドッグ、アジリティーなどをやらせればすぐに上達するでしょう。

ラブラドール・リトリーバーに関するウェブサイト

日本警察犬協会 フリー百科事典 Wikipedia

ラブラドール・リトリーバーに関する書籍

ラブラドール・レトリーバーの飼い方 ベルナのしっぽ(本)著者サイト) ラブラドールの誓い

ラブラドール・リトリーバーに関する映像

ベルナのしっぽ(映画)一場面) 三匹荒野を行く一場面) イエロードッグ一場面


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