ジャワマングース防除犬

 ジャワマングースはアフガニスタンから東南アジアにかけて広く分布する食肉目マングース科の肉食獣で、ヘビやネズミ駆除を目的に1880年から1900年にかけてハワイ島、プエルトリコ、キューバ共和国、ジャマイカ、スリナム共和国、ドミニカ共和国、フィジー諸島共和国等に移入されましたが、各地で外来種として定着し、野生動物や家禽が襲われて問題になっています。日本では1910年、渡瀬庄三郎の奨めによりハブやネズミ対策として、バングラデシュから輸入された29頭のうち17頭が沖縄島の那覇市および名護市周辺に放獣されたのが起源です。更に1978〜1980年、奄美大島の名瀬市に沖縄島で繁殖した個体30頭が移入されました。ジャワマングースは1年未満で性成熟し、年1〜2回繁殖して1回2〜3頭の子を産み、寿命は2〜4年と言われています。また小動物を手当り次第に捕食するため、生物相の脆弱な島嶼地域では特に、その地域の固有種、希少種の存続に関わる深刻な問題を引き起します。

 沖縄島、奄美大島に移入されたジャワマングースは現在、外来生物法により特定外来生物に指定され、環境省により計画的な防除が進められています。今までは主に罠を仕掛けて防除されてきましたが、罠に掛からない警戒心の強い個体が残っていることが考えられるため、更に犬を使役して防除する計画が進められています。屋久島救助犬協会ではその計画に賛同し、協力することになりました。

木下 大然


ジャワマングース防除犬活動報告

2008        
         




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