救助犬キャンプin琵琶湖
(2000年11月16日)
 水の中に隠されたシグマ・シュード(水死体臭)を発見!
(2000年11月18日)
 スー先生が犬に、マーシャ先生がハンドラーになっての模擬捜索実演
(2000年11月18日)
 甲斐犬による日本犬初の救助犬とそのハンドラー
 2000年11月15日から19日にかけ、琵琶湖のほとりで「救助犬ウォーターサーチトレーニングキャンプ」が行われました。全米捜索救助協会救助犬委員会元委員長のマーシャ・コーニン先生と、水難捜索に関して豊富な経験と知識をお持ちのスー・ウイリアム先生のお二人による、とても充実した講義・レッスン、そして他にも多くの参加者の方々にお世話になり、大変感謝しております。救助犬の訓練だけでなく、犬との基本的な接し方など、本当にいろいろなことを学ぶことが出来ました。私は船の操縦とダイビングのボランティアスタッフとして、また全日程見学講習で参加させていただきました。琵琶湖は濁っていて冷たくて、一人で潜っていた時には犬が発見してくれるまでとても長く感じました。またボートの操縦では、水中にいるダイバーを巻き込んだら大変なことになるのでとても神経を使いました。
(2000年11月18日)
ボートに乗ってサーチする甲斐犬“すぐり”

 さて、今回のキャンプには、この夏屋久島の山に遭難者の捜索に入られた、救助犬グループのガイドをしたご縁で参加させていただきました。今回は水難捜索でしたが、屋久島は山岳遭難が多く、安全対策の一つとして救助犬の導入が考えられます。登山道整備なども安全対策として考えられますが、整備の仕方を誤ると自然にとっては危険な対策となってしまいます。事実現在の整備は自然にとってのマイナス面が多く見られます。更にケーブルカーやロープウェイなどを造れば、山に馴れていない人でも、また登山装備をしていなくても山の中まで簡単に入ることが出来、そこでちょっと動いて遭難するケースも出てきます。先日福島県の安達太良山で起きた遭難がそれです。それにオーストリアのケーブルカー事故などのような大惨事を招く可能性もあります。もちろんこんな設備は自然にとっても大きなマイナスです。

 救助犬の訓練に於ては、犬を訓練すると共にハンドラー(犬を操る人)の訓練が非常に重要だということも、今回のキャンプで学びました。特に山岳捜索に於ては体力と共に高度な技術を要することもあり、日頃から鍛錬しておく必要があるでしょう。

 また安全のためにも、自然に負担を掛けないためにも、これからはプロのガイドをつけてのエコツアーに注目していくべきでしょう。まだまだガイドの人たちの意識も向上していかなければならないと思いますが、本当の意味でこの様なエコツーリズムが認識されていけば、自然にとっても、地元の人にとっても、旅行者にとってもきっと大きなプラスになるでしょう。

夕食のひととき

(2000年11月18日)
犬関係グッズ中心のオークション

(2000年11月18日)
 最後になりましたが、今回のキャンプで宿泊所、料理、訓練所、ボート等を提供していただいたビーエスシー・インターナショナルさんに心より感謝いたします。

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