産経新聞 2016年(平成28年)7月11日 月曜日 1面
鹿児島知事選
三反園氏が初当選
原発政策に大きな影響
三反園訓(58)無新(1)
元テレビ朝日コメンテーター(同社政治部記者)
早大
 任期満了に伴う鹿児島県知事選が10日投開票され、無所属新人で元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓氏(58)が、無所属現職の伊藤祐一郎氏(68)を破り、初当選を果たした。三反園氏は全国で唯一、稼働している九州電力川内原発(同県薩摩川内市)の停止を公約に掲げており、選挙結果はわが国のエネルギー政策に大きな影響を及ぼす。鹿児島では川内原発1、2号機がそれぞれ昨年8月と10月に再稼働している。
 選挙戦で三反園氏は地元の反原発派の支援も受けた。当初、反原発団体のメンバーも知事選に立候補を表明していたが、三反園氏と川内原発停止や再調査に関する合意文書を交わし、立候補を取り下げた。
 報道陣の取材に応じた三反園氏は「原発のない社会をつくるため、どうもっていくかがトップの役割だ。熊本地震を受け、いったん停止し、再点検すべきではないか。安全性が確保されていない原発を動かすわけにはいかない」と述べた。
 ただ、選挙戦で三反園氏は脱原発を前面に打ち出すことはなかった。「トップが変われば新しい鹿児島をつくれる」と伊藤氏の多選を批判し、刷新を訴えた。
 一方、伊藤氏は平成26年11月に川内原発の再稼働に同意を表明し、新しい規制基準に沿った原発再稼働に道筋を付けた。選挙戦では財政再建など3期12年の実績を強調したが、県政運営ヘ保守層からも批判が集まり、無党派層の支持も伸びなかった。



「とめよう原発!かごしまの会」トップページ