南日本新聞 2011年6月15日
馬毛島米機訓練 中種子、屋久島議会が反対決議

 防衛省が馬毛島(西之表市)への米軍空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)移転を検討している問題で14日、中種子、屋久島の両町議会は移設反対決議を可決した。中種子は13人中1人、屋久島は17人中4人が「国の話を聞いた上で判断すべき」などとして決議に反対した。
 熊毛1市3町議会は2009年、馬毛島が候補地の1つに浮上した米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題に絡み、米軍関係施設の移設反対を全会一致で決議している。今回のFCLP問題では、西之表市が6日に全会一致で反対を決議。南種子町は15日採決する。
 中種子町議会では賛否の討論はなかった。反対した榎本元久議員(無所属)は取材に対し「これまでとは自衛隊が施設管理する点が違う。町議会は自衛隊誘致陳情を採択しており、騒音、交付金など国の説明に耳を傾け、町民の意見を聞いてから判断すべきだ」とした。
 屋久島町議会では3人が反対、3人が賛成の討論をした。反対議員は「国の説明を聞いてから決議してもおかしくない」「FCLPには反対だが、決議文は地域エゴになる。国として米国に拒むよう求める文面を付けるべき」などと述べた。

馬毛島の自然を守る会・屋久島