平成19年2月23日の新聞報道によると、米艦載機を岩国基地へ移駐させる計画に伴い、鹿児島県鹿屋市への米軍空中給油機訓練移駐に加えて、恒常的な空母艦載機の離着陸訓練場として馬毛島(西之表市)が候補地であることが明らかになりました。
私たちは先代から引き継いできたこの地域の自然と景観を、将来の世代のために活用し保全していく責務があります。世界遺産である屋久島と、農業などを基幹産業とする種子島及び豊かな漁場である馬毛島周辺は、一体となった自然体系的景観を成している豊かな地域です。
その一部である馬毛島に米空母艦載機の離着陸訓練施設が設置されれば、広大な空域と海域が訓練地域となり、期間中はもちろん期間外でも、米軍ジェット機の飛行による爆音によって、住民は耐えがたい苦痛を強いられることになります。また、漁業や畜産業などに予測不可能な被害をもたらし、馬毛島ではマゲシカをはじめとする固有の生態系が破壊されてしまいます。さらに、航空機事故による被害なども考えられます。
この地域は将来にわたって、地域住民だけでなく全鹿児島県の住民に利するような経済基盤を成し、レクレーションのための大きな機会を提供し、気候を和らげ、大気汚染と戦い、魚類や野生生物を養い、良き景観の享受など人間生活を豊かにする重要な地域です。
私たちは次世代への責務を果たすため、馬毛島に、地域の安全と平和を脅かす軍事的な施設及び訓練場を設置することに強く反対し、ここに約800の団体および個人の賛同を提出します。
地域の恒久的な平和を維持し、さらなる観光産業、農業や漁業などの基幹産業の促進のためにも、鹿児島県としても誘致に対し断固反対と対応されますよう、強く要望いたします。
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