馬毛島の現状について鹿児島県の見解

 31日、県庁に出向きましたので、ご報告します。

 現在の採石工事は、平成19年3月9日までの認可です。 また、砂利採取の方は、今年11月6日までとなっていて、 その後の延長申請は届いていないそうです。

 一方、今回の広大な面積の伐採について、 林地開発許可の担当である、森林保全課では、 どんな広さであれ、伐採届けが出ていれば伐採可能であるとし、 そもそも、林地開発許可を求める場合は、 しっかりした開発計画が申請資料に必要であり、 今回の伐採はその計画づくりのための伐採であると 担当課長は述べておりました。実に言訳にならない言訳です。 森林が無くなることは、林地開発に当たらないはずもなく、 まして、伐採するためだけなのに、なぜユンボのような大型機械が 数多く稼動しているのか、 実際に伐採から後にどのようなことが内陸部で起こっているのか、 その監視・管理については、県以外に責任者はいないのに、 地元自治体が対応すべきだというような、言い方でした。

 鳥獣保護区についてですが、 担当者は、採石工事申請手続きの際にも、 馬毛島が過去に貴重種の保護に指定されたこともあると、 慎重に配慮すべきとコメントしたが、実際には何の権限もないと 残念がっていました。 馬毛島の全島未だに鳥獣保護区、特に「希少鳥獣生息地保護区」 でありますが、毎年一年更新となったのは、宇宙往還機の 着陸地誘致活動のために、いつでも撤回できるようにという目的だったそうです。 その後に、地主からも撤廃の要請もあるそうです。

 今回の島の半分以上もの広大な面積の伐採については、 その影響は計り知れず、 特に渡り鳥などの鳥類への影響については、 地元ではまったく情報・資料がありません。(後略)

長野 広美

馬毛島の自然を守る会・屋久島