1998年10月20日
トロッコ道迂回路


1998年10月20日
トロッコ道迂回路

  カヤ
<榧>
Torreya nucifera SIEB. et ZUCC.

[イチイ科カヤ属]

分布:本州(宮城県以西)、四国、九州、朝鮮(済州島)

開花期:4〜5月
熟果期:翌年10月

用途:庭木、建築・彫刻材、碁盤、将棋盤、風呂桶

薬用:種子は榧実と呼び、脂肪油を多量に含むほか、固体酸を約9%、液体酸(油酸、リノール酸など)のグリセリドを含む。葉は精油を0.2%含み、その主成分はリモーネン約60%、その他カンフェン、ピネン、カジネン、トレヨールなど。また二重分子フラボンのカヤフラボンを含む。
▼十二指腸虫の駆除に、天日乾燥した種子10〜20gを水600ccで煎じ、一日3回に分服する。
民間薬として、▼果実をあぶって食べると体が暖まり夜尿症によい。▼枝葉は蚊やりに用いる。▼十二指腸虫や条虫の駆除に種子100gを一晩水に浸けてふやかし、よく突き砕いて飲用する。▼水虫には患部を暖めた食酢中に10分間浸してから、枝葉を燃やした煙の中に約10分間、ヤニ色が付くまで燻す。▼たむし、ぜにむしには食酢を付けてから葉汁を塗布する。▼頻尿に実を食べる。

 常緑高木。雌雄異株。山地に生え、大きいものは胸高直径2.5m、高さ35mにもなる。左の写真のものは胸高直径8cm程。樹皮は青灰色で老木になると縦に薄くはがれる。葉は長さ2〜3cmの線形で固く、先は鋭く尖る。実は油を絞ったり、炒って食べることが出来、菓子の原料となる。

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