2011年3月12日〜16日
東日本大震災により出動
 

●3月12日 大阪伊丹空港で雁とルビーを受け取る

 東日本大震災によりNPO法人災害救助犬ネットワークに対し、岩手県防災課並びに福島県郡山市の消防から出動要請があったので出動{大然&雲居の雁(2世)&ルビー}。屋久島は土曜日で観光客も多く、また津波の影響で船が欠航したため飛行機に乗客が殺到し、キャンセル待ちで何とか鹿児島空港経由大阪伊丹空港まで移動。大阪の知人に連絡し、スタッドレスタイヤを装着した車を貸していただく。雁とルビーを乗せて一路栃木へ。


●3月13日 栃木県小山市の「DOG SCHOOL PIPPI」にて打合せ

●東北自動車道を緊急車両として走行

 地震の影響でところどころ道路にひびが入っており、即席で修復していた。福島市内を移動中。

●福島県国見サービスエリアで休憩

 入ってくるのは緊急車両のみ。売店は開いているものの停電中で、ありがたいことに救援隊のために炊出しをしてくれていた。

●3月14日 岩手県遠野市遠野運動公園でキャンプ、翌朝の朝食

 ご覧の通り残雪もあり、夜中はかなり冷え込んだ。他に消防隊、自衛隊等がキャンプをしていた。

●出動準備(遠野運動公園)

 上閉伊郡大槌町に行くチームと宮古市に行くチームに分かれる。

●津波の被害を受けた釜石市

 家、車、船などが津波で瓦礫と化している。

●津波の被害を受けた大槌町にて、津波警報が発令されたため待機中

●捜索準備

●大槌町での捜索

 泥や油で滑りやすい上、ガラスの破片や釘などもあって非常に歩きにくい中での捜索。油に火が付いてまだ燻っているところもあり、それが山に飛び火して山火事も広がっていた。

●津波で堆積した瓦礫を捜索する雁

●津波で破壊された建物を捜索するルビー

●津波により2階建民宿の上に乗り上げた観光船「はまゆり」

 客室のガラスが割れた程度で船体に大きな損傷はないが、約200トンの船をクレーンで吊って海まで移動するのは困難。所有する釜石市は解体して処分する方針を決めたとのこと。

●大槌町で待機中の大阪の消防隊

 風が強いので山火事もどんどん広がるが手の付けようがない。

●3月15日 帰り道、駒ケ岳サービスエリアのドッグランで休憩

 福島原発の放射線レベルが高まり、福島より南から駆け付けたチームは苦渋の判断の結果引き上げることにした。現地で苦しんでいる方々のことを考えると大変心苦しい。少なくとも原発事故がなければ私たちももう少し東北に残り救助活動を続けていただろう。そういう意味で原発やその事故に対する東京電力や政府等の対応には憤りを感じる。

●3月16日 狼犬リープちゃん(左)とルビー、雁

 大阪の知人に車を返し、一泊お世話になる。その家には雁の異父姉妹に当たるトラちゃんこと屋久龍神虎姫や狼犬のリープちゃん他たくさんの犬と小動物たちが暮らしている→ツイッター

●屋久島空港で雁とルビーを受け取る

 皆無事に屋久島に戻ってきた。取り敢えず一段落だが、被災地の状況や原発等の問題を考えると、これからもいろいろとやらなければならないことがある。

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