平成18年(2006年)7月18日 火曜日
屋久島で遭難者発見

捜索中の救助犬ルビー(右)とレン(左)
 

≪出動日時≫
 平成18年7月18日午前6時30分〜9時30分

≪出動地域≫
 鹿児島県熊毛郡屋久町安房から荒川登山口にかけてトロッコ軌道周辺

≪出動チーム≫
 ハンドラー:木下 大然(43歳)
 救助犬1:Honeybee of Silver Spot(通称:ルビー)/ラブラドール リトリーバー(2歳半)
 救助犬2:Quaste von Felsfeld(通称:レン)/ボクサー(1歳半)

≪出動内容等≫
 平成18年7月16日午後8時30分頃遭難事故発生。救助犬チームには捜索依頼はなかったが、17日にアマチュア無線を傍受して事故を知り、18日早朝より捜索を開始。午前6時30分頃、屋久町健康の森公園を出発、荒川登山口に向けてトロッコ軌道沿いに捜索したところ、午前9時30分頃、2頭の救助犬がトロッコ軌道から傾斜40°程の崖を下りていき吠えた。確認したところ人がうつ伏せ状態で倒れていたので、即座にアマチュア無線のレピータ局(中継局)でSOS発信し、他の捜索隊に連絡を取った。


救助犬が崖下に倒れている遭難者を発見!
 
他の捜索隊の到着を待つ
 

他の捜索隊が到着
 
遭難者を担架に乗せ固定する
 

トロッコで緊急搬送

 今回遭難した太田勝さんは、入院先の担当医から「頚髄の壊死がひどいのと、更にその支線である首の神経が数本切れているため、一生全身付随のままだろう」と宣告されましたが、地元の鳥取県でリハビリに励まれ、普通に歩いたり車の運転ができるまで回復されました。太田さんによると「壊死したり切れた神経は戻らないから、別の神経で動かしているんだよ」とのこと。

 太田さんは眼鏡店を営んでおられますが、1995年1月の阪神・淡路大震災ではいち早く現地に駆けつけて困っている人たちに眼鏡を配ったり、毎年タイに赴いて貧しい人たちに老眼鏡を配っています。こんな奇特な方だからこそ助かって回復されたのでしょう。

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